背泳ぎのドリル練習~プルやキックが上達する10の方法

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背泳ぎのドリル練習~プルやキックが上達する10の方法

背泳ぎは、まっすぐ泳ぐのが難しい泳ぎです。バランスの取れたフォームを身につけて、速く泳ぐためにも、ドリルで苦手ポイントを確実に克服しましょう。

背泳ぎのドリル練習~キック編

まずは、背泳ぎのキックのドリルです。キックは、クロールと同じバタ足ですが、仰向けの状態でバランスよく水を蹴るために、ドリルでしっかりコツを掴むことが大切です。

1.背面キック

背泳ぎの背面キックドリル練習

背面キックとは、手を使わずにキックのみで泳ぐドリル練習です。

仰向けで浮く背浮きの状態からバンザイをするように両腕を伸ばし、左右の手を軽く重ねてバタ足で進みます。下半身が沈まないように、ダウンキックをしっかり行うことがポイントです。姿勢が悪いと沈んでしまうので、腹筋を意識しながら、体が水平になるようストリームラインをキープします。

うまくできない場合は、ビート板をお腹に上に抱えたラッコ浮きの状態で、背面キックで泳いでみましょう。バランスの取り方が分かれば、ビート板なしでも泳げるようになります。

補助具を使った背泳ぎの背面キックドリル練習

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2.体側キック

背泳ぎの体側キックドリル練習

体側キックとは、手を体側(体の側面)につけながらキックで泳ぐドリル練習です。

手を太腿の外側に付けた気をつけの姿勢のほか、太腿の上にあてるようにして泳ぎます。背面キックよりもバランスが取りにくいかもしれませんが、顔を水から無理に上げようとせずに、頭は耳まで水の中につけることによって、下半身が浮きやすくなります。

蹴りあげた脚の反動で反対側の脚の裏側で水をかくように、股関節を支点にして、膝を自然に延ばした状態でダウンキックをしっかりと打ちます。

3.サイドキック

サイドキックとは、横を向いた状態でキックを打って泳ぐドリル練習です。

横向きになり、水から出ている方の腕は太腿の外側につけ、水中側の腕は進行方向にまっすぐ伸ばします。できるようになったら、右足を上にした状態で10回キックを打ったら、左足を上にして10回というように、泳ぎながら左右の向きを変えましょう。これにより、ローリングのやり方が身に付きます。

左右を入れ替えるには、まずは水中で伸ばしている手を太腿の方に、反対側の手を頭の方にそれぞれ移動します。そして、動画(開始から15秒のところ)のように両手が伸びたタイミングで、ローリングしながら体の向きを変えます。

4.前ならえキック

前ならえキックとは、前ならえのように両手を真上に突き上げて泳ぐドリル練習です。

腕が水面から上がっていることで、負荷がかかって浮きにくくなることから、キックをしっかり打って、沈まないように泳がなければなりません。最初のうちは、どちらか一方の手を上げてみます。片手だけを上げた状態でバランスを取りながら泳いでみましょう。

背泳ぎの片手前ならえキックドリル練習

また、負荷が大きすぎる時は、指先だけ水面から出す「小さい前ならえ」から始めるのがおすすめです。慣れるにつれて、徐々に腕の高さを上げていきます。

5.背面ドルフィンキック

背面ドルフィンキックとは、仰向けでドルフィンキックを行うドリル練習です。

背泳ぎではスタートとターンの後、壁から15m以内での潜水泳法が認められていることから、速く泳ぐために、水の抵抗が少ない水中でのドルフィンキックが重要になります。背泳ぎの場合、水中でのドルフィンキックをバサロ泳法ともいいます。

ドルフィンキックは、おへそのあたりを支点にして、股関節と膝関節を使ってうねりを作るのがポイントです。動画のように、ダウンキックでは軽く膝を伸ばした状態で、足裏で水を蹴りながら膝を曲げ、アップキックでは、曲げた膝を伸ばすようにして、足の甲で水を蹴り上げます。

背泳ぎのドリル練習~ストローク編

続いては、背泳ぎのストロークのドリルです。腕を回して、キャッチした水をしっかりとかくために、ドリルでストロークのコツを身につけておきましょう。

6.スカーリングドリル

スカーリングドリルとは、水をかく動作を身につけるドリル練習です。

まずは、背浮きの状態で脇を軽くしめ、肘を曲げて指先をプールサイド側に向けます。そして、手でとらえた水をかく動作を繰り返し行います。この時、手のひらを脚の方に向けて、水を押し出すのがコツです。最初は立った状態で水の感触を掴み、慣れてきたら実際にキックで泳ぎましょう。

背泳ぎのスカーリングドリル練習

通常のキックで沈んでしまう場合は、プルブイを太腿か膝のあたりに挟んで泳ぐといいです。しっかりと水を押し出すことができれば、プルのみで進むことができます。

7.シングルアーム

背泳ぎのシングルアームドリル練習

シングルアームとは、片手だけで背泳ぎを泳ぐドリル練習です。

片方の手で水をかきながら、反対側の手は頭の上に伸ばすか太腿の外側につけて泳ぎます。中心がブレないように、左右のバランスを取りながら泳ぐのがポイントです。さらに、ストロークが小さくならないよう、ローリングを意識して泳ぎましょう。

手の入水位置が内側に寄ると曲がってしまうので、ローリングのタイミングでやや外側に入れると、まっすぐ泳ぐことができます。

8.ダブルアーム

ダブルアームとは、両手で同時に水をかきながら泳ぐドリル練習です。

やり方は簡単で、左右の手で交互に水をかくのではなく、バンザイをするように両手同時にストロークを行います。どちらか一方の手が強かったり、弱かったりすると曲がってしまうことから、このドリルでは、左右のストロークをバランスよく行うことが重要です。

左右の手の入水位置や肘の曲げ方、プッシュの角度など、違いがないかチェックしながら泳ぎます。プルブイを使っても、動画のように通常のキックで泳いでも構いません。

9.フィストスイム

フィストスイムとは、手をげんこつにして泳ぐドリル練習です。

背泳ぎのフィストスイムドリル練習

スタンダードな背泳ぎが手を開いて泳ぐのに対して、フィストスイムでは手を握ったまま泳ぐことによって、手のひらに頼らずに、腕全体を使って泳ぐ感覚を身につけます。さらに、このドリルによって、腕の回転のピッチが上がることで、速く泳ぐためのスピードアップにつながります。

フィストスイムのコツは、ローリングを意識しながら泳ぐことです。体幹を使ってバランスを取りながら泳ぐことによって、効率的に水をかくことができます。

10.スピンドリル

スピンドリルとは、ストロークの回転を速くして泳ぐドリル練習です。

できるだけ速く腕を回して泳ぐことによって、腕の回転力をアップするのがこのドリルの目的です。スカーリングはあまり気にせず、回転スピードを上げることを意識します。この時、通常の泳ぎ方よりも上体を起こして、ヘッドアップのように頭を上げて泳ぎます。

ストロークにばかり集中して、キックが疎かになると下半身が沈んでしまうため注意が必要です。動画のように、キックもできるだけ速く打ちましょう。